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・G4が切り開く「10倍速Mac」の未来
●Newer Technology社のロジャーカスティンジュニア氏によるセミナーが前半部分で行なわれました。まずNewerがアップグレードカードマーケットに参入した歴史を説明、長い歴史による多くのノウハウを持っていることを説明されていました。ロジャーはまずMotorola社のスペックシートを元に説明し、MPU自体のオーバークロックに関して、適切なデバイス以外での使用や、それらによって起こるダメージに関して保証しないと記載されていることを示しながら、NewerがMPUのオーバークロックを行わないのが会社のポリシーだと説明していました。またNewerが、IBMのPowerPC開発αパートナーであり、市場の要求に応えられるだけのスピードを持っていることも強調されていました。

dantz (バックアップ製品メーカ) の信頼性テストの結果、Newerの製品のみが常に安定して動作していたとの報告をもらったと説明し、初期のG3アップグレードカードの環境で、Adaptec社製カードのROMの関係で、PowerPC
604と認識してしまうため、データの破壊を行う問題が起き、その原因となっていたI/O空間におけるスペキュラティブアクセスについては、Newerのみがハードウェアでブロックを行っており、これによりソフトを読み込む必要が無いために、より安全にアクセスをブロックすることが可能であると説明していました。
またNewer製品は単純にペーパースペックのみの追求を行わず、ハード・ソフトを最適化させることを第一に行っている。その1つとして、メモリータイミングの最適化も行なっており、その実例として、50MHzバスを45.4MHzバスで動作させる事によるメモリータイミングの優位性を説明していました。これにより結論としては最も優れた製品を提供することが出来ていると自負されていました。
MAXpower G4に関しての動作環境においては、PowerTower、PowerCenterPro、PowerCenter、PowerCurveの4製品については、適切な信号が来ていないためにG4化は不可能だと説明されていました。
そしてロジャー氏は、IBMは他社が挫折した銅配線技術のパイオニアであり、銅配線により良い伝導率を得られるのと同時に省電力がはかられていると説明されていました。次にIBMのSOIテクノロジーに関して説明し、この絶縁処理を可能にしたことにより、パワーロスが減され、さらに高速化が可能になったことはMoore'sの法則を打ち破っていると絶賛していました。またG4のバックサイドキャッシュは
1MB よりも 2MB にした方が圧倒的な性能向上が図られると思うと述べ、この件に関しては後程解説すると述べていました。(しかし結局解説は無かったと思います)。
G4へアップグレードカードについてはNewer社は数週間以内に発表するつもりで、本日は発表できないと断わりを入れ、G4プロセッサーに関しての説明を始めました。このG4の特徴であるVectolEngineについては、System
InfoやMacBenchなどでは、VelocityEngineの性能を正しく計測出来ないし、またG4はバックサイドキャッシュが最大2MBまで搭載可能だが、これらベンチマークでは、1MB、2MBのバックサイドキャシュを同等の性能としか評価しないと説明し、きちんと測定できないと述べていました。今後は特定のアプリケーションによる、特定のアクションを行うようなベンチマークに代わる実践的な測定方法を制定する必要があると説明されていました。
アップルのマトリックスにおいては、Pro向けのDeskTopという1箇所のみがG4プロセッサー搭載機種となっており、価格面ではG3プロセッサーは相変わらずの優位を保つだろうと述べ、また、G4の恩恵を受けられるのは特定の処理のみであるので、ファイルサーバのような業務についてはG4よりも、より高速なG3の方が有利であると説明されていました。そしてロジャー氏は、プロセッサーによるマトリックスを、G4ハイエンド、G4ローエンド、G3ハイエンド、G3ローエンドの4つになって行くだろうと述べていました。
NewerのG4搭載製品については、数週間以内に様々な情報・データが公開されるだろうと再度説明し、G4プロセッサーの製品版向けチップは先週初めてMotorolaから出荷されたばかりだと明らかにしていました。Power
Macintosh G3 (Blue and White)のFirmwareアップデート については「安定を求めるためにビットが変更されたもの。G4が動作しないという問題は偶然の出来事」であるというのがNewer社の公式見解との事でした。そしてWierdの記事を紹介し、Nathalie
Welch氏が「もしサードパーティーで賢い対策法を考える会社があれば、それは彼らにとってよいビジネス機会になるだろう」と述べた部分をNewerは肯定的に受け取っており、またJohnRubinstein氏の「アップグレードカードは大好きだ」という言葉を引用し、ただ彼等は主導権を握られるのが嫌なだけのようだと説明していました。(これは今後Appleとアップグレードメーカーが、同速での供給に切り替わったことを示しているようです。)最近は各社との「共有と協調」がポイントであり、G4はモトローラのみ、G3はIBMのみが供給源となるだろうと述べていました。
そしてPower Macintosh G3 (beige)のマシンに、MAXpowerG4 を搭載したデモ(MAXPowr
Controlのバージョンは Ver, 1.4.0a3)をマシン起動から行ない(起動の最初にMacアイコンに工具ドライバーのアイコンが重なっていたのが読み込まれていた)、チップ
400MHz、キャッシュ200MHz、システムバス66MHz、L1キャッシュ 32K+32K、L2キャッシュ1024K、システムインフォの表示では
400MHzのUnknownプロセッサと表示されることを見せていました。
●続いてIBM社のテクノロジー事業部 マイクロエレクトニクス ビジネス開発部部長 赤沼真一氏による「IBMとPowerPC」と題されたセッションが行なわれました。
まず赤沼氏はIBMが「Power Base」というコンセプトを説明し、いつでもどこでも32bit製品が家電やオフィスなどでも使用されてゆくことになるだろうと市場性を語り、また任天堂のドルフィンに一番注目しており、PowerPC
+ グラフィックスエンジンを載せたこの手の専用チップは、powerPCにVelocityEngineを載せたゆわゆる汎用チップよりも、目的とした性能がしっかり引き出せ、しかも価格が下がるなどメリットが高いと説明されていました。
現在IBMのPowerPC G3プロセッサーは銅を使用しており、0.22μmのPowerPCはすでに100万個以上出荷していると説明していました。また現在IBMが0.22μmを採用している理由は、銅を使用した製品としては、これが一番安く作れるからだけと説明していました。そして赤沼氏は、銅を使用したPowerPC
G3は500MHzまでと考えていると説明されていました。
今後のIBMのロードマップを説明し、まずPowerPCのコアに入れるキャシュに関して説明し、キャッシュはテクノロジーに制限されている部分があり、2MB〜3MBも搭載すると負の部分が出てきてしまうと思う。それとIBMはPowerPCのコアにEmbedded
DRAMを入れる製品を開発しており、これは0.18μm以降は入れてゆくつもりだと述べていました。
次にSOIについて触れ、ロジャー氏が説明してくれたのでコアな部分から話させていただくと前置きし、PowerPCにSOIを採用したサンプル品はすでに今年の春に完成していたが、そのサンプル品よりも銅だけのG3プロセッサーが予定より高速化してしまったので、意味がなかっただけだと説明されていました。
IBMにとっての切り札はこのSOIではなく、SIGe HBT on SI(シリコンゲルマニウム)を注入して、CMOS回路そのものの高集積化を計り、GHzプロセッサーを出荷する予定だと述べていました。ただこのシリコンゲルマニウムを使用した10GHz製品は出荷されており、超高速なネットワーク関連製品などの特定用途向けでのみ使用していると述べていました。
ようやくG4に関して触れ、「VelocityEngine/Altivec/VMX(ベクタードマルチメディアエクステンション)」は3社との共同開発製品であり、これらの定義に関しては、完全に共有した資産だと明言されていました。ただこれは車のエンジンで言うと、ターボチャージャーという物を説明しているだけのような物で、それを実際にメインエンジンに対してどのように搭載するかについては決まった方法があるわけでは無いと述べ、実装方法に関しては違いが出るかもしれないと示唆していました。
IBMとしてのロードマップにはGIGAシリーズで64bit>1GHzを目指し、まずSOIで700MHz前後の製品をリリースし、その後はSIGe
HBT on SIによってさらなる高速化を目指すと述べていました。その後赤沼氏は、PowerPCとPentium IIとの性能比較を示しながら、VMXもMMXもコアである真水の上に載せられた添加物であると説明し、真水そのもので説明した方がベストな選択だと述べていました。またプロセッサーのトランジスター数の違いを比較した場合、実際に使用されているトランジスター数の数としてはPowerPCの方が多く、Pentiumでは半分程度しか使用していないと説明していました。
●次にインタウェア社の代表取締役社長 中島俊夫氏がセッションを行ないました。まず冒頭でいきなりBOOSTER
G4を見せて、それからインターウェアのアップグレードカード製品に関する取り組みの歴史を説明し、そのロードマップの中で、99.xxにBOOSTER
G4を発売予定だと明らかにしていました。このBOOSTER G4シリーズは、最初からクロックダブリング技術を搭載して行くこと事を明らかにし、これによってBOOSTER
G4/1GHzの製品発表が、来年の末には出せれば良いと話していました。G4対応製品に関して、PCI Power Macintosh、Power
Macintosh G3は今年中に対応すると述べ、PowerBookに関しては、消費電力が大きく熱の問題が解決されなければ無理だと説明されていました。

また現在インタウェアはソフトウェアーMPEG2エンコーダソフトを発売する予定で、Mac
OS 9環境のG4/VelocityEngine上で動作させると、G3上で動作させた場合と比べて10倍速くなると説明されていました。このソフトウェアーはJavaで製作されたソフトウェアーで、画質はエンサイティングレベルだと自慢されていました。
●日経BP社のパソコン局主席編集委員 林 伸夫氏を加えたパネルディスカッションが行なわれ、まず林氏がPowerPC
G4プロセッサーの説明をされていまいた。一般的にG4プロセッサーはG3にVelocityEngineを加えた物だと言われているが、それだけではなくブランチユニットとFPU部分のバスが128bit化されており、メモリーアクセスキャパシティーも性能向上が計られていると説明され、決してVelocityEngineに対応した製品以外を使用するユーザーが、恩恵を得られないわけではなく、改良されたFPU部分を計測したSPECfp
95の値は、G3/400が12.2、G4/400が18.36、G4/450が20.4となっており、決して同じではないと説明されていました。
Motorolaが発表したPowerPC 7400のスペックシートとPowerPC 750Lとのスペックシートとの比較を行ない、赤沼氏がMotorolaはここで0.15μmと説明されているが、現在、半導体メーカーのプロセスは0.25μmであって、0.18μmを他社はまだ開発段階であって、IBMでも自社のハイエンドサーバー用でしか使用していないと説明し、0.15μmには2000〜2001頃を予定しており、おそらくMotorolaは、トランジストの実行長を発表したのだろうと述べ、赤沼氏は、私がMotorolaから聞いているのは0.22μmだと述べられていました。
中島氏は消費電力部分について説明し、8wというのは非常に特殊な環境で計測した値で、インタウェアでの計測では定挌18wくらいだと説明し、また銅ではなくアルミだと思うとも述べられていました。この後に赤沼氏は公式では無いと断ってから、SOIを使用したG3/700MHz程度の製品を今年中に発表する予定だと明らかにされていました。
中島氏はMPEG2エンコーダがリニアには現行G4プロセッサーでは行えず、マルチプロセッサーでもっと行なうという方法もあるが、OSレベルでG4プロセッサーをSMP対応すれば良いが、それよりも複数のPower
Mac G4マシンを使用して、ネットワークエンコーディングによって作業するのがベストだろうし、何よりも「カッコ良い」と嬉しそうに話されていました。ただ最初の出荷製品ではまだこれらは対応されていないそうで、次期バージョンでの話しだそうです。
再びIBMの赤沼氏に戻り、IBMは低消費電力のG4プロセッサーを製造するつもりはないのかと林氏が迫ってみると、IBMはベクターエンジンの市場性をまだ見出せておらず、1年くらいはMotorola
1社からの供給で十分だと考えているし、ドルフィン用の大きなプロジェクトがようやく一段落ついた感じなので、社内的にも動き出してはいないと述べ、遠回しではあるけれどもIBMがG4プロセッサーを当面製造する考えの無い事を示唆されていました。
そして林氏が、どういった製品がG4アップグレードカードの対応製品なのかに付いて中島氏に意見を求めると、iMac用のアップグレードカードは出すつもりで、PowerBook
G3 series用も出す予定であると明らかにされていました。そしてPowerBook G3 series用の方が先に出るかもしれないと述べられていました。しかしPowerBook
2400用に関しては「溶ける」と一言で説明し、現在発売中の320MHz版よりもう少し速い製品を出すつもりなので、それ以外は考えていないと述べられていました。後から直接中島氏に聞いてみたら、最初はG3高速版をリリースする予定だそうです。
●最後にFAQが行なわれました。個人的に注目したのは、Mercedに対してPowerPCとのアドバンテージに関して説明を求められると、赤沼氏は、我社はコンピュータアーキテクチャー・ロードマップにしたがって作っていたので問題無いが、Intelはコンピュータアーキテクチャー・ロードマップに従っていなかった。それがようやく無理だということになったようだと認識したようだから、我々からしてみればようやく同じ土俵に来たと思っていると述べられていました。
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