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・日本語版のOffice v.X for
Mac(マイクロソフト オフィス テン フォー マック)の発売に先駆けて、新宿のMicrosoft本社にてプレス発表会が行われました。
発表会は Office v.X for Mac 日本語版の現状について、既に最終的な技術検証が完了し、プレス行程に入っていると発表されました。まずは「(Office
2001の発表から)僅か1年という短いデルタでのメジャーバージョンアップ」が行われた理由を、MicrosoftとAppleの関係を説明することより説明会はスタート。最近では95年以降のApple
vs MSという印象が未だに強いものの、実はMicrosoftとAppleはずっと以前より深い関係に有ったのは有名な話。1984年にはWindows版よりも先にMac向けにGUIに対応したWordを、次年にはExcelをリリースし、Macのキラーアプリケーションとも言われました。PowerPC対応、System7対応などのApple社のマイルストーンにはMSは必ず追従したにも関わらず多少関係が拗れましたが、97年には強固なパートナーシップを締結し、Microsoft社にAppleに次ぐ規模を誇るMacアプリケーションの開発部隊「MacBU(マックブー)」を設立し、今日に至っています。今日ではサードパーティブランドのアプリとしては恐らく唯一
InternetExplorer が Mac OS X の一部という位置付けでOSに収録されているように、AppleとMicrosoftは非常に強固なパートナーシップとなっています。これはプレス発表会では触れられなかった余談ですが、Mac版アプリはWindows版よりもバージョン数では遅れることが多々有るものの機能では多くの面において常に上回っており、IEのプリントプレビュー機能はMacBUが開発した機能をWindowsが取り入れられたり、今ではOutlookチームの一部に「Entourageに追い付き、追い越せ」という感情を持つスタッフが居るというのは結構有名な話です。
さて、肝心なOffice v.X for Macですが「Office 2001を出来るだけ早くMac OS Xにネイティブ対応(コードだけでなく、インターフェイスも含めて)させる」というのを一大目標に開発工程が組まれ、同時に「Work
Great/Look Great/Entourageの飛躍的進化/As soon as Possible!」の4点が新たなるチャレンジ目標として設定されたとの事でした。Office
v.Xの2002年01月25日発売というのは2001年03月21日のMac OS X発表から見ると10ヶ月の遅れですが、Office
v.XはMac OS X 10.1(2001年9月29日発売開始)以降でなければ動作しない点を考えると僅か4ヶ月でスィート・パッケージが対応できた事となりますので、かなり迅速に作業が行われたと考えることが出来るでしょう。
Office v.X全体としてはインターフェイスがブルーを基調としたAquaインターフェイス風となり、動作環境としては
Carbon (但し、Mac OS Xでのみ動作) が利用されています。インターフェイスを基本的にOffice 2001を継承しているので違和感は感じませんが、Aquaデザインと高解像度のMac
OS Xに対応するためにアイコンは700コ程度、ダイアログは800コ程度を書き直すという大幅な修正作業が施されたとの事でした。これらの静的メニューだけでなく、メニューの表示にはジニーアクションを、保存パレットにはシートウィンドウを採用など動作が必要なものについても徹底的にAquaに準拠した事により「Officeが元々持っていても、どのボタンがどの機能に対応しているか分かりにくかった為に活用されていなかった機能が、これらのダイナミックな動作により関連付けが分かり易くなった」という副産物的な効果も有ったとの事でした。
さて、それでは各アプリケーションの注目ポイントを。
Wordについては「複数箇所の同時選択」や、デザインの変更を一挙に消去する「書式の一括消去」、文章検索を掛けた際に複数の検索結果をマーキングする機能などが追加されました。
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複数箇所の選択をサポート。
もちろん書式変更なども一括して行われる |
結構便利な「書式」の消去メニュー |
Excelは「MacからWindows、果てはOS/2まで各種OSに対応した数多くのバージョンが存在する歴代のExcelの中でもダントツの美しさ」と言われるほど、美しい仕上がりとなっていました。グラフの透過設定は特に注目すべき点ですが、それ以外にも入力中のセルはシャドーが付いて浮き上がっているように見えるなど、使い易く、見易いように仕上がっています。
また、スクリプティングについて強化が図られ、今までのVBに追加して「MacならREALbasicでしょう」という事でREALbasicを使ってスクリプトが書けるようになりました。この為にOfficeのディスクにはREALbasic
3.5.1日本語版のデモバージョンが収録されており、「シリアルキーをASCIIから購入してパーチェイスすれば100%機能を活用できる」ようになっているとの事でした。
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| 地味だが分かり易くなるように着実に改良されている |
REALbasicに直接アクセスできる |
PowerPointについては、特にQuickTime書き出しについて強化が図られた事でスライド移動の際のアニメーションなども書き出せるようになり、QuickTime書き出しの結果がよりPowerPointで表示した結果に近付くようになりました。また、PowerPointに埋め込んだムービーやイメージが無くならないように書き出し時にフォルダを作成して、外部ファイルを全部そのフォルダに集める「PowerPointパッケージ」保存形式というのも追加されました。
Entourageについては機能的な強化は郵便番号辞書が収録されたことで住所入力が容易になったことや、メールにQuickTimeムービーなどが埋め込めるようになった程度のものでしたが、インターフェイスは一新。今までのExporer形式のインターフェイスが、ボタンベースのインターフェイスに変更され、より分かり易く、使いやすく進化を遂げました。
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| ボタンベースのインターフェイスになり、より使いやすくなった |
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Officeの互換性としては今までと同等の機能を引き継ぎつつも、新規にOffice
XPとの互換やAppleWorksのワープロデータ読み込みがサポートされました。
また、カジュアルコピー防止策として、アップグレードパッケージでは旧ライセンスのインストールやディスクを要求するチェック機能や、同一シリアルが複数起動していないかのネットワークシリアルチェック機能が搭載されていると説明されました。Windows製品ではXP以降はアクティベート作業を要求していますが、Office
v.Xについては導入されていません。
プレス発表会ではデモは行われませんでしたが、Officeのドロップ&ドラッグインストールは Office v.Xでも健在。しかも、Office
v.Xでは "MSN Messenger" までが同時にインストールされます。MSN MessengerはMacworld
NewYork2001で発表された英語版と機能的には一緒で、日本語も通るようになったもの。
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ドロップ&ドラッグインストールは
Office v.Xでも健在 |
MSN Messengerも日本語へ対応 |
また、ValuePackの中にはMac
OS Xでネイティブ動作する「Windows Media Player 7.1」が収録されています。Windows Media
Player はOffice v.Xディスクに収録されたアプリケーション群で恐らく唯一の多言語対応アプリケーション。機能的には7.0と同等ですが、再生結果については格段の進歩を遂げています。今までブロックノイズが掛かった汚い映像としか再生できませんでしたが、7.1になってWindowsより多少劣るレベルまで再生クオリティが向上していましたので、ようやく実用レベルに到達と言う事が出来るでしょう。
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漸くWindowsに追い付きつつあるWindows Media
Player。
全バージョンとのクオリティの違いは歴然 |
Officeは勿論パッケージ販売ですが、ここに収録されているWindows Media Player と MSN Messenger については時期未定であるものの、一般への配付も行われる予定となっていることがQ&Aタイムに発表されました。
Q&AタイムにはOffice XPとOffice v.Xとの違いについて「Windows版は企業ユーザを大きなターゲットとしているが、MacBUはホーム&リテールの部署であり、同じOfficeという名前であっても必ずしもMac・Windowsで同機能が実装されるわけではない」と明言されました。ただ、ファイルフォーマットなどの根幹部分については必ず同一になるようにしているので、Office
v.Xで実現した透過設定などもWindows XPで動作するOffice XPであれば問題なく再現できるようです。
また、Office 2001については「Office v.Xがリリース後も併売を続ける。何時までというのは『(市場のニーズに寄るので)分らない』としか答えられない。Office
2001からOffice v.Xにアップグレードしても、Mac OS 9環境でOffice 2001を利用するのは許諾する」などと説明されました。
最後に最も質問が多いであろう、EntourageのPalm対応については「英語版のOffice2001では実現しており、日本語版でも実現するつもりで作業を行っていたが技術的障害によって2001で実現させることは出来なかった。リクエストが多いことは重々承知して作業も行っているが、前例が有るので時期未定としか答えられない。現状ではまだMac
OS Xに対応したPalmSyncが実現していないが、これが実現し次第、Enntourageも対応作業を開始する」との事でした。
ここで言われた "技術的障害" の詳細は明らかにはされなかったが、プレスに配付されたEntourage
v.X(ベータ版) と2001、PalmOSでファイルフォーマットの検証を行ったところ、Entourage2001の住所フィールドが住所を1フィールドに収めてしまうのに対して、Entourage
v.X・Palmでは都道府県・市町村区・住所とフィールドが細かく設定されていることが判明しているので、恐らくこの箇所が障害になっていたのだと考えられる。なお、Entourage2001からv.Xへのデータコンバートを行うと自動的にフィールド分離が行われるようである。
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| 住所フォーマットの変更点に注目である |
プレス発表会の参加者に配付されたベータ版のOffice
v.Xを試用してみましたが、Office 2001よりも更に洗練された非常に美しいインターフェイスと非常に高速に動作するアプリケーションは、まさにMac OS Xのキラーアプリケーションというに相応しい素晴らしいビジネス環境と感じました。
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