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・2001年のアメリカ同時多発テロから10ヶ月。復興中のNYにおいてMacWorld
Conference & Expoが行われている。今年の初日は例年にくらべて出足が鈍いようだ。
AdobeやMacromediaが出展しないというニュースが伝わり,テンションが下がっているのは否めない。主催のIDGがそれでも最大のエキスポにするという宣言をしているが,初日の状況を見る限りはその効果は現れていないようだ。

基調講演に関しては様々なレポートが上がっていると思うが,ほとんどをMac
OS X10.2の最新機能の紹介に費やしたため,そしてそれが,あまりに未知なものだったために,聴衆はとまどっていたように見える。
熱狂的な拍手というよりも,「そ,そうですか,それを自分はどう使おうかな」という関心の拍手になってしまっている。何よりも,ジョブズが行っているのはMailとアドレスブック,RendezvousとiSyncなど複数の新技術が絡み合ったデモなので,自分の気に入った機能だけをチョイスしてシステムを使いやすくしようという,これまでの手段が通じそうにない。そんな不安感も少なくなかった。
噂通りにiPodは20GBモデルが誕生し,待望のリモコンも付属,もしくは別売りされるのだが,Windows版iPodの発売はMacユーザからすれば,決して拍手喝采するべきものではなかったろう。
日本人から見れば別の不安要素もある。例えばiSyncによる携帯電話とのデータ交換は,まだ一般には浸透していないBluetoothを使っているため,海の物とも山の物とも分からないし,Inkwellは当然ながら日本語を認識しないであろうし,無料のiToolsは有料の.macに切り替わる。一見するとネガティブに感じるニュースばかりが目立ってしまっていた。
そんな来場者の気持ちをほぐしてくれたのは,17インチの液晶が搭載されたiMacであろう。ワイド画面になって,縦の寸法はあまり変わっていないために,どこから見ても不自然なアンバランスさは感じられない。
筆者も液晶iMacを使用していたが,やはり不満の第一は画面の狭さだった。例えばPowerBook G4 500MHzを操作してからiMacに向かうと,あまりに狭くてパレットの置き場所に困ってしまう。結局は画面サイズの不満から動作スピードの遅いPowerBookを使わざるを得ないこともしばしばだった。
だから1,440×900ピクセルの画面は“すでにMacを知っているパソコンビギナーにとっては”魅力的なアップデートといえるだろう。ただ,現在世界中に蔓延しているパソコンの沈滞ムードを吹き飛ばす衝撃には,残念ながら成り得ていない。おそらく新しい液晶iMacはしばらくは売り上げを伸ばすであろうが,ピークを過ぎるのも早いかも知れない。
現在はお手軽に釣れる新規ユーザは少ない。皆,熱狂的で“濃い”ユーザがAppleの一挙手一投足に注目しているのだ。よりプロフェショナルに訴えるハードウエアの投入が待ち望まれる。

筆者が気になったのは,今回のエキスポから遂にApple
Garamandのフォントデザインが消えたことだ。新型のiMacもeMacと同じようにゴシック調のデザインになっているし,気が付いてみるとAppleブースのすべての文字がこのフォントに変わっている。昔からのファンにはちょっと淋しい感じもした。まあ,じきに慣れるのかも知れないが。
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