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・ドイツVillage
Tronic社 記者会見
Macintosh対応セカンドモニタ用増設グラフィックカード「MPDD (Mac Picasso Desktop Doubler
(マック ピカソ デスクトップ ダブラー))」の開発元であるVillage Tronic社代表Hubert Neumier氏の来日に会わせて記者会見が行われました。
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| 左はフォーカルの恩田氏、右がHubert Neumier氏 |
Village Tronic社は1985年に設立されたものの日本では全然知られていませんが、IDGの調査によるとEUではATi社を越える認知度があり、今となってはATi,
NVIDIAの2社と並びMac用ビデオカードメーカーとして生き残った会社であるとの事でした。もちろん、この厳しい競争を生き抜いて来られたのは高い技術力とコストパフォーマンスに優れた製品を持っていたからであり、受賞したタイトルは100以上、そしてコストを下げるためにパーツは台湾で調達し、組立はクオリティチェックまで含めて中国で行っているとの事でした。コストについては冗談で「Appleはチップを知名度で選んでいるが、我々は如何に安いチップで高い性能を出すかにチャレンジしている」という発言もあったほど低く保つことに注意を払っており、この後に詳細に解説されたMPDDも\10,000〜\13,000(\12,800ぐらいを期待)
の価格帯でリリースを行うとの事でした。
マーケットフォーカスとしては、DTP. Video, Webなどのプロフェッショナルユーザーであり、流行のビデオカードのようにベンチマークだけを意識して3D性能を異常に高めるのではなく、どんな環境でも常に安定した動作と確実な性能を引き出す事を目標としているとの事でした。このためにPCI仕様であるMPDDでは
3.3V, 5V, 33MHz, 66MHz などのどんな規格のPCIスロットでも動作し、更にはMatrox社製のビデオカードですら動作しないようなRTMac拡張ボックスに有るPCIスロットでも問題なく動作させることが可能となっているとの事でした。3Dについては「アクセラレーションユニットが無いだけで、演算処理が出来ないわけでは無い」のですが「遅いのでゲームなどに利用するのは間違っている。但し、マーケットフォーカスのプロユーザーが3D演算をすることはほとんど無いはずである」との事で、明確に対象マーケットを持ったうえで開発を進めている事が伺えました。
さて、ようやく新製品の「MPDD」についてです。このビデオカードはTrident社のノート向けビデオチップ Blade
XP(200MHz)を搭載し、VGA&Apple RGBコネクトポートを持つPCIスロット用セカンドモニタ用増設ビデオカードとなっています。
ここで1つ目のポイントなのは「セカンドモニタ用」という事。これはAppleがAGPスロットに交換する必要が無いほど高速なビデオカードを搭載した為に、ユーザーがわざわざそんな高価なカードを外して新規にビデオカードを挿すとは考えにくいという判断から来ているとの事でした。
2点目はPC/ATの世界ではVAIO(SONY)やDynaBook(東芝)でも採用されているほどメジャーなTrident社のチップを採用したとの事。Tridentは新チップの設計を開始する際に過去の設計をそのまま引き継ぐのではなく1から設計を見直しながら作り上げてゆくために、9ヶ月ほどの開発タイムギャップが有るもののATiやNVIDIAの同性能チップと比較すると半分以下の消費電力とトランジスターで実現しているために発熱量も少なく、安定した動作が得られるとの事でした。この為にノイズ源となりがちなファンを搭載せずに、ヒートシンクだけでも十分すぎる冷却が出来るとのことでした。
3点目は VGA と Apple RGB のディスプレイコネクタを持っているとの事。これによって固定フレッシュレートのApple
12"モニタから21"CRTモニタまでの有りとあらゆるモニタを接続することが可能となっています。
これだけでも充分驚くのですが、独自のディスプレイドライバは更に凄い事が出来るようになっています。基本的にMPDDは何もインストールせずともAppleビデオコントロールパネルで設定・制御出来るのですが、Apple純正のビデオコントロールパネルでは行えない設定までもが出来るようになっているのが独自のコントロールパネルです。
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設定画面にはビデオカードだけでなく、
ディスプレイについても様々な情報が表示される |
まず、表示の設定についてApple純正のコントロ−ルパネルでは解像度・リフレッシュレートが正しい順番で並ばない事がまま起きるところを、解像度・リフレッシュレートを別々に表示することで正しく並べられるようになっている上に、別々に設定することが煩わしく感じる場合にはOptinキーを押しながら解像度を選択することで対応したリフレッシュレートのみが表示されるようになります。更にこの設定においては仮想デスクトップの設定も可能であり、ディスプレイの表示可能領域を越える解像度を設定した場合にはマウスの動きに追従して表示されている画面がディスプレイ内で上下に移動するような表示も可能となっています。
次にMPDDのコントロールパネルは1ウィンドウで複数のディスプレイの設定が可能となっています。これにより、設定ミスでディスプレイの表示か消えてしまうと完全にお手上げ状態になってしまったApple純正品と比べて、どれか1つでも表示可能なディスプレイがあれば設定を変更することが可能となっています。万が一、表示が何も出来なくなってしまった際には最も多くのディスプレイがサポートしている640*480
60MHzの表示に設定されるので、これで設定をやり直す事が出来るようになっています。
更に解像度の異なるディスプレイでマルチディスプレイ設定を行っている際に1クリックで上・下端揃えが出来るようになっていたり、画面表示物の色を吸い上げるカラーピッカー、任意の2点のX,Y軸サイズを計測するメーター、ガンマバランスの測定、ソフトウェア的な表示位置修正なども可能になっており、古いディスプレイでも正しく表示を行い、Webデザイナーなどの作業効率をアップする各種機能が搭載されています。また、これらの機能はFinalCutProのように表示画面のパレットタブを移動することで独自ウィンドウとして表示させるも可能なので、同時に複数の機能を使いながら作業をすることも可能です。
今後の製品ロードマップとしては、年末までにDVI, ADC, VGAの接続に対応したシリーズとしてPCMCIAカードタイプのノート用「VTBook」、シングルディスプレイ増設用「VT3D」、デュアルディスプレイ増設を可能にする「VT6D」の3カードを、そしてTV,
Videoに対応した製品として「VTTV」を追加しての合計4カードをリリースする予定となっているようです。
VTBookについてはマシンがZoomVideoに対応さえしていれば良い設計を取っており、22" Cinema
Displayであってもノートマシンから問題なく使用できる上に、過去に存在した他社製品のように巨大で厚いデザインだったり、カードを抜くたびに再起動させなくてはフリーズしてしまうようなことは無いようにするので期待して欲しいとの事でした。価格については日本で
\19,800 でリリースすることを目標としているという発表があり、期待できる製品となりそうです。
VT6Dについては「64MBのメモリを搭載し、RADEONを遥かに凌ぐスペックとなる」との事でしたが、その高い性能を持たせるためには1スロットしか搭載されていないAGPを使わざるを得ず「高速なデフォルトのAGPカードを外してでもユーザーが使ってくれるのか、それともやはりPCIで行くのか検討している最中である」との事でした。ただ、AGPでの設計は既に完了しているので、AGPかPCIかという方針さえ決まってしまえば直ぐにリリースの準備を開始できるような状態にあるようです。
VTTVについては、CPUの電源を入れていなくてもテレビを見られるように設計されている上に、ビデオ信号とコンピュータの表示信号を相互に扱えるようになっていて、ビデオをMacでキャプチャリングして編集した後にテープに書き戻すと言った作業も行えるようになる予定との事でした。
最後にMPDDを利用しての Mac OS X での実働デモとなりました。
Mac OS Xで動作するVillage Tronic社ビデオドライバーはまだ出来ていないのでMac OS Xでカードの設定をすることは出来ないものの、Mac
OS 9で設定したデータはカード上に記録されるために仮想デスクトップ機能も含めて Mac OS X 下でも全く同様に動作する様子がデモされました。
Village Tronic社はMac OSで今まで不可能だった機能を多く搭載した上に非常に安価なビデオカードを提供してくれ、更にMac
OS Xにも完全対応しているということで、これからは目を離せない存在となると予感させてくれました。
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